十津川の森から

12.08.05

ごあいさつ



平成23年3月11日の東北・関東大震災でお亡くなりになられた皆様に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様の復興を心からお祈り申し上げます。


十津川村は、平成23年9月の紀伊半島大災害において、尊い人命を失ったばかりか、土砂崩れや洪水により家屋・山林・田畑、道路等の数々の被害を受けましたが、多数の皆さまに暖かいご支援・ご協力いただき、復興の途上にあります。

明治22年の大水害以来の出来事に、改めて自然の脅威を知らされた日々でした。
突然の鉄砲水、一瞬の出来事に助ける間もなく土石流が押し寄せ、もはや現実とは思えない様相をたたえて荒れ狂う川になすすべもない数日間でした。
停電で真っ暗な中、土砂ダムの決壊におびえ、逃げ惑う日々・・。
「折立橋が落ちたぞ―」
国道168号を南北につなぐ橋が土石流に流され、逃げようにも逃げようのない状況となりました。

嵐の去ったあと予想もしない山腹崩壊、川に残った夥しい量の堆積土砂や杉・檜の山、岩のような巨大な石・・。

災害後の調査に村内を巡ったとき、杉・檜の根が浅いものがことごとくなぎ倒されていること、広葉樹は比較的無事であったこと、深層崩壊となった山が針葉樹の森林があったことなどです。
「杉・ヒノキは弱いね―。」の声。杉やヒノキのせいではないのですが・・・。

植林後間伐などの手入れを怠らず手入れを繰り返しつつ、根っこが岩に届くような巨木を育て、優良な山を後世に残すつもりで森林づくりを行うことは、災害に耐えられる山をつくることにもなります。そのために50〜60年生の木材の間伐搬出を進める計画が決まりました。山からいただいた恵みは全部使う・・枝・葉も全幹利用した山をきれいにすることも大切です。

悪夢のようなできごとから、早、一年が経過しようとしています。
多数の皆さまのご協力により、山も川も少しずつ回復に向かいつつあります。仮設住宅の建築、復興住宅の方向も決まりました。
しかし、亡くなった生命は二度と戻ることはありません。

私達は、自然の豊かさや恵みを受けながらも、自然と背中合わせの毎日の中、「突然の災害にも耐えうる、健全な水や空気をお届けすることのできる山づくり」が目指すべき道であると考えています。
50年〜60年生の間伐材で建築可能な「木の家」の提案、「家具」に「小物」に「エネルギー」に、余すところなき利用の提案を十津川の森木灯館の事業を通じて皆さまと共に考えていきたいと思います。

最後になりましたが、十津川村にご支援・ご協力いただきました皆さまに厚くお礼申しあげますとともに、お盆を間近に迎え、紀伊半島大水害にてお亡くなりになられた皆様に心から哀悼の意を表します。



Posted by 木灯館






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